2005年04月

裏MotorsportsFlashback。
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bev.jpg 今日は、吉祥寺スターパインズカフェで、アストゥーリアスの凱旋ライヴ。
このバンド(『バンド』という「くくり」が今のアストゥーリアスを表す的確な表現かどうかはさて置き)の音を最初に聴いたのは、昨年5月にお茶の水の教会で行なわれた、3つのバンドによるアコースティックライヴイベントでした。
同時に出演していたキキオンイングマールの印象が霞んでしまうくらいの強いインパクトがあったことを覚えています(アストゥーリアスというバンドの名前は、キングレコードから出ていた過去のアルバムを見て知っていましたが聴くことがなかった・・・)。

さて、今回のライヴは、彼らのメキシコ遠征(BajaProgという世界最大のプログレ関係フェスティバルに参戦したとのこと。詳細はこちらを)からの帰還を記念しての、いわば「凱旋公演」でした。だから、今回のメキシコ遠征でメンバーから外れていたヴァイオリンの北辻みささんのピンチヒッターとして参加していたファンタスマゴリア藤本美樹さんも参加して、二人のヴァイオリニストの競演といった趣もあった、なかなか興味深いライヴでした。

ファンタスマゴリアは、以前、同じ吉祥寺で行なわれたポチャカイテ・マルコのライヴのオープニングで一度見たことがありました。音楽性は「ヴォーカルがないKANSAS」とでもいう感じのハードなヴァイオリン・ロックを聞かせるバンドで、メンバーはみんな若いのに、こんなおっさんくさい70年代的な音楽をやっているのに驚いたのと、各人のテクニック、バンドとしての演奏のまとまりもなかなかでしたが、いかんせん曲が弱かったという印象がありました。
ライヴでは、若さからくる勢いと、逆にその年齢に似合わないほどのテクニックの高度さ、練られたバンドアレンジなどでそれなりに魅せる(聴かせる)ところが多々ありましたが、さて聴き終わって、何曲目が一番よかったか、と考えてみても、どうもイマイチぱっと思い出せない。これは「何回も聴く」アルバムをリリースするにあたって、やはり何とかしてもらいたいところです。 ヴァイオリンの藤本さんについても、他のメンバー同様技術的には文句のつけようがないんですが、観客から見て、プレイヤーとしての際立った個性というか、これといったフックを見つけられないままライヴが終わってしまったという感じでした。
まあポチャカイテ・マルコの前に演ったのも悪かったんでしょうねえ。あちらはバンドとしても超個性派ですし、ロック・ヴァイオリニストとしては日本一といってもいい、壷井さんがいましたからねぇ。
で、その藤本さんが代打でアストゥーリアスに参加するという話を知った時、まあ代打としては無難な人選だけど、基礎がクラシックにあるとはいえど、ファンタスマゴリアのようなゴリゴリのロック・バンドを率い、好きなバンドはドリームシアターと言い切る「ロック・ミュージシャン」である藤本さんの参加で、なんとなくアストゥーリアスがロックサイドに大きく寄るのかな、とも思ったものでした。

実際蓋を開けてみれば、アストゥーリアスは基本的に「大山曜のユニット」であり、ヴァイオリニスト一人が変わったところで音楽の根本が変わるはずもありませんでした。
これが、もっとロック的というか、ジャズ寄りというか、インタープレイとインプロヴァイゼイションを音楽の根本に据えたバンドであれば、メンバーの交代は音楽性にも大きく影響してくるのでしょうが、アストゥーリアスはそういうのではなく、曲作り・アレンジを練りに練って、きっちり楽曲はスコア化し、リハーサルを綿密に行なった上でライヴに臨む、というタイプの音楽(であるからしてフロントの二人のソリストもクラシック畑の人である)であるからして、よほど技術的に差がある人と入れ替えない限り、ユニットの方向性が異なるものになることはないわけで、その意味では安心して聴いていられました。
プログラムは、前半はBajaのフェスティバルでやったセットリストを中心に藤本さんのヴァイオリンで聴かせ、途中で北辻さんと交代、ゲスト参加の坂上真清さん(ハープ)を交え2曲ほどやったあと、レギュラーメンバー大山さん(g)、川越さん(pf)、筒井さん(cl)、そして北辻さんの4人で後半を締めるという構成でした。
前述の通り、ヴァイオリニストが代わったからといって音楽が変わるものではなかった訳ですが、誤算があったとすれば、図らずもこのライヴの構成から「北辻と藤本の聞き比べ」という側面が出てきてしまったところでしょうか。
前半がBajaのセットリストをイメージしたということなのか、彼らのレパートリーの中でもロック寄りというか、ライヴ受けの良さそうな曲が多く、逆にどちらかというと「じっくり聴かせる」タイプの曲が後半に多かったというのもあるでしょう。或いは、使っている楽器の差もあるのかもしれません。とにかく単なるテクニックだけではない、ヴァイオリニストとしての違いというか表現力の差が、あまりにも顕著に見えて(聞こえて)しまったのは、私だけではなかったのではないでしょうか。

プレイヤーとして完成された北辻さん、そして北辻さんありきで作られている(或いはアレンジされている)今のアストゥーリアスの楽曲を、まだ若く、自分のスタイルを確立している最中の藤本さんが「同じレベルで」演奏できたら、そっちのほうが奇跡でしょう。ということでそんな些細なことはこの際置いておいて、ライヴ全体として与えてくれた感動を胸に、そして最後に大山さんが言っていた「レコーディングに入る」という言葉を信じて、今夜はゆっくり眠れそうです。

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