細田守

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 吉祥寺に住んでいた頃、同じお店で飲んでいた、いわば飲み仲間でもある、細田守監督。
 前作『時をかける少女』(2006年)が、恐るべき高評価だったため、広く一般に名前が知られるようになり、現代日本において、最も次回作を嘱望されるアニメーション演出家の一人であると言っても過言ではないほどの重要な存在になった人なので、今更飲み仲間なんていうのは大変気が引けます。
 その細田監督の次回作が、いよいよ今年の夏に公開されることになりました。
 すでに劇場用特報がYouTubeにあがっていますので、貼っておきますね。

 エヴァ新作といい、今年は劇場用アニメが熱い夏になりそうです。

  

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タグ : 日本映画 細田守 サマーウォーズ HOLIC アニメ

ネットで見つけた、良レビュー。

細田守監督映画「時をかける少女」 見えない先を走っていこう

(東目堂さんのサイト「SLEEPYDOG」より)

映画の中で何度か出てくる印象的なフレーズ「Time waits for no one」。
ストーンズの名曲のタイトルでもありますが、劇中ではこのフレーズが理科室(化学実験室?)の黒板に書かれており、その下に(゚Д゚)ハァ?が出てきますが・・・。

既に広島では公開終了しており、これを劇場で見たくても見られない訳です。
幸いにして自分は2度、劇場に足を運ぶことができましたが。
いや広島はまぁまだいいです。地方都市では、公開すらされていないところもある訳で、2週間なり3週間なり公開されただけでもまだマシ。
東京では新宿テアトルの大ヒットを受け、公開スクリーン数が拡大する傾向にあるようです。
とはいえ、いわゆる「夏映画」ですから、いずれは公開が終了します。
DVDになってからでいいや、とか思っている人!今ならまだ間に合います。これは劇場で見るべき映画です。

"Time waits for no one."
公開している間に観ましょう。

映画の出来については、今更ここでくどくど言うまでもないんですが。
これは普遍性を持った傑作映画です。リアルタイムで青春を過ごしている人だけではなく、年を取った自分(まあ所謂大林版世代とでもいいますか)でも十分に楽しめる普遍性を持った作品。それでいて、世界一眼が肥えている日本のアニメファン(=ヲタ)にも有無をも言わせぬ完成度。
ときかけ
既にYahooムービーを始めとする映画関係サイトや掲示板では、圧倒的な高評価が与えられており、個人的にもこの夏一番の傑作だと思います。いやこれは身内の身びいきとかそういうのではなく。
正直、映画を見る前までは、かなり心配でした。ジブリと日本テレビの圧倒的な物量宣伝に潰されるんじゃないの?とか。
実際、『ハウル』の細田降板があり、今回の公開時期バッティングですから、若い芽を摘むジブリと、それに対抗する角ヘラ+細田連合、とか、場外からはそういううがった見方もできるわけですが、まあ公開時期が重なったのは単なる偶然でしょう。
でも結果として、これは角ヘラ+細田の圧勝じゃないですか。いや興行的にはスクリーン数がそもそも一ケタ違うし、客席数ではさらにその数倍の差があるんで、比較すること自体がナンセンスですが、映画の出来は圧倒的にこちらに軍配が上がるんじゃないですか。
宣伝展開も、公開前の宣伝材料として、ヲタ系に受けのいい乙一や樋口真嗣、押井守、さらには「腐女子の好物もいっぱい」とか、明らかに対象をヲタに絞っていたと思われるのに、蓋を開ければ、ヲタだけではなく一般客も含め、みんなが大満足。そしてテレビスポットもほとんど打たれていないにも関らず、口コミでヒットですから。

時をかける少女』の映画化は、自分が知る限りでは、大林&原田知世版、角川春樹自身が監督した版、そしてこれが3つ目じゃないかと思うんですが、大林版は、原作のストーリーやエッセンスを大切にしつつも、独自の大林ワールドに原作を絡め取った、というイメージでした。
春樹版は・・・何も言いません。
そしてこの3作目。
ストーリーは大胆に原作から離れています。基本は「女子高校生がタイムリープする」、というところだけで、他は全面的に変わっている、と言ってもいいでしょう。
ところがこの改変があるにも関らず、立派に「21世紀のトキカケ」になっている。それは原作の持つ、思春期の登場人物達の手触りのリアルさがそう思わせるのかもしれません。
原作版は、SF小説である以上に、「青春小説」だったということなのかも。
さらに、原作版(そして大林版)の主人公であった芳山和子を、主人公の叔母として、原作のキャラクターのまま成長した女性として登場させ、原作との継続性も持たせて、原作ファン(そして原作そのもの)への気配りも忘れていません。 原作者もこの大胆な改変を、結果的に大変好意的に捉えているようですが、自分も、ある意味大林版よりもトキカケしている、とも思える、この脚本の出来の良さが、この映画の一番の肝だなあと。
そして緻密にして大胆な細田守の天才演出は、第二の肝。
素晴らしい主題歌は第三の肝。

とにかく素晴らしい映画です。見に行く価値がある、入場料金1800円以上の価値がある作品です。

ところでFLIXのサイトがリニューアルされていることは知りませんでしたが、そこのニュースがmixiに配信されており、このニュースはmixi経由で知りました。

■ネットの口コミで大ヒット?『時をかける少女』は連日超満員!

(前略)筒井康隆の名作を新たな構想で製作したアニメーション『時をかける少女』が7月15日に都内で公開されてから、テアトル新宿ほか、都内の公開劇場でじわじわと観客動員数を伸ばしている。

 テレビスポットを何度も打つような大々的な宣伝を特にしていない本作が、公開から順調に観客動員数を伸ばしているのは、Yahoo!ムービーのユーザーレビュー1位などネットや友人から評判を聞きつけた“口コミ”客が増えていっていることが、大ヒットの要因のひとつとなっている。(後略)

シネマトゥディ 8/10のニュースより

ここ広島では、当初から単館公開(とはいってもミニシアターではなくバルト11という、T-JOY系の、広島では屈指のシネコンでの公開ですが)、そして8月11日をもって公開終了という惨状でした orz
ただ、自分はこの映画、公開週と、その翌週の二度、見に行きましたが(いずれもウィークディ)、公開週に見に行った時は劇場内には自分を含めて20人ほどしかいなかった観客が、翌週には席がほとんど埋まり、空席は数えられる程度になっていたのを見て、驚きました。
高校が夏休みに入っていたからだ、というのもあるかもしれませんが、とてもじゃないがヲタク文化不毛の地広島で、ウィークデイ真昼間の劇場を埋め切るだけの多数のヲタが生息しているとも思えませんし、そもそも観客の大多数は若いカップルですから。
まあバルト11では当初から公開は2週間だけ、と決めていたんでしょうから、公開期間の後半になって急激に客足が伸びたからといって、急遽公開延長、というわけにもいかないんでしょうけどね。夏はかき入れ時で、スクリーンもいっぱいいっぱいでしょうし。
それでもこうして口コミで評判になり、ネットのニュースにもなってきた頃にはもう劇場ではやってません、てな状況はいかがなものですかね。
こういった細かい状況の積み重ねが、ヲタ文化に限らず、映画とか音楽とかの大衆文化の根付きというか広がりが弱い広島の状況を生んでいるというかなんというか。

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