大山曜

裏MotorsportsFlashback。
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何度かこのblogでも取り上げたこともあるアストゥーリアスですが、本当にメジャーデビュー(正確には大昔にアルバムがキングレコードから発売されていたので「再デビュー」と言うのが正しい)しちまいました!
バンド名も「アコースティック」を接頭語としてつけて、「ACOUSTIC ASTURIAS」というのが正式名称になっているようです。まあ普段「アコアス」と呼ぶことが多かったし、この呼び方がしっくり来ますかね。エレクトリックなアストゥーリアスも秋のポセイドンフェスで限定復活したみたいだし。
前回こちらのエントリでも書きましたが、
(前略)今後出るであろう新作(なんかメジャーレーベルから出すとか息巻いています、いや息巻いてはいないですが、本当に出るんだろうな、をい)が実に楽しみになります。
これは今年の7月15日に沼袋のライヴハウスで行なわれたプログレイベントのステージにアストゥーリアスが立った際に(いや立っていたのはヴァイオリンの伊藤さんとクラリネットのかおりんの二人で、あとの二人は座っていましたね、って屁理屈言うんじゃない!)リーダーの大山曜さんが
「アルバムのほうも、なんとかメジャーレーベルからのリリースができそうで・・・」
と言ったことを書いていたんですが。
まさか、メジャーもメジャー、大メジャー、あの浜崎あゆみや倖田來未や大塚愛やELT(決してELPではない)と同じディストリビューター、avexからのリリースですよ。
このページなどを見ると、「大人のためのエイベックス」と銘打たれていたりと、avexの中でも比較的マニアックなミュージシャンが揃っている「avex io」というレーベルからのリリースのようです。そういえば今年の夏ごろにあの渋さ知らズがavexからメジャーデビューを果たしており、これもびっくりしたんですが、よく見ると渋さ知らズも同じく「avex io」からのリリースなんですねこれが。他にも吉田美奈子だの松本晃彦(『踊る大捜査線』シリーズの音楽作ってる人)だの林英哲(鬼太鼓座創設メンバーの一人)だの谷村新司だのといった面々が名を連ねるレーベルです。

ということで、
「avexからのリリースなら、もしかしたら広島でも発売日に買えるかも(0゚・∀・)ワクワク テカテカ」
と、11月8日、仕事が休みなのをいいことに、ダイヤモンドシティソレイユの中にあるフタバ図書TERAに行ってみました。 敢えてタワーレコードではなくポピュラリティの高い品揃えしかしていないであろうフタバに行ったのは、avexリリースという「正の要素」と、ジャンルが邦プログレであるという「負の要素」のどっちが勝つか世紀の対決を見届けるためですね(「負」は言いすぎだろ「負」は!)。 で、いざCDショップに到着して足を踏み入れる段になって、はたと考え込むことに。果たして今のアストゥーリアスの音楽性からすると、どのコーナーに置いてあるんだろう・・・?
普通に考えて「日本のプログレ」かな。いやそんな変なコーナーがあるわけねえだろ、タワーの広島にだってないぞそんなの。
それじゃ・・えーと「日本のジャズ」かな。いやいくらなんでもジャズじゃないよな・・・と思いつつ一応ジャズコーナーを見るが、やっぱり置いていない。
あ、イージーリスニングじゃあないか?そういやポール・モーリアも氏んだことだし、イージーリスニングというジャンルが今再び注目されてるから、まさにタイミングとしてはいい時期に氏んで・・・じゃなかった、いい時期にアストゥーリアスの新作が出たってことかあ!(不謹慎)・・・てことでイージーリスニングのコーナーを探すも、コーナー自体がありません。そういえばイージーリスニングっていうのは15年ほど前に「ニューエイジ」っていう呼び名に変わったんだった、とニューエイジの棚に向かうも、やっぱり置いてない。その隣がクラシックのコーナーだったのでそっちも探してみたけれど、やっぱりない。
うーんこれは・・・avexだのメジャーだの言っても、やっぱり広島じゃ置いてないのかあ・・・とがっかりしつつも、一応聞いてみようと思って、店員の若い女性を探す(いや別に若い女性じゃなくてもいいだろ)。

俺「あのー、今日発売のアストゥーリアスの新作ありますか?」
若い女性店員「はい?」
俺「アスト・・・じゃあないや。アコースティック・アストゥーリアスです。avexからの発売で・・・」
若い女性店員「あ、はいはい。ありますよ、こちらどうぞ・・・」
俺「(すげ!やっぱり店員さんはプロだな)」と、ついて歩く。連れて行かれたのは・・・
若い女性店員「はい、こちらですね」と辿り着いたのは「J-POP」のコーナー!
俺「(じ、J-POPかよアストゥーリアスがwしかもアコースティック編成でwww)おぉあった、さすがavexだ」

ということで、正と負の戦いは、見事に正が勝利を収めました。パチパチ

Marching Grass On The Hill

  1. WATARIDORI
  2. Marching Grass on the Hill
  3. 紅江
  4. Waterfall
  5. Classic Medley
  6. Coral Reef
  7. 神の摂理に挑む者たち
  8. Bloodstained Roses
  9. Rogus
  10. Luminous Flower
  11. Adolescencia
  12. Woman of Ireland
CDの帯には「超絶技巧アコースティック・ヒーリングミュージック」という矛盾しているような気がしないでもないたたき文句が打たれており、ジャケットデザインもなんか牧歌的でありながら不気味さをも感じされる、素晴らしくプログレっぽいものになっています。
クレジットされているメンバーはヴァイオリンに夏から参加の伊藤恭子さん、クラリネット他リコーダー等がかおりんこと筒井香織さん。光速運指の超絶技巧ピアニスト川越好博さん、そしてギターが大山ヨウ様。つまり夏の沼袋のライヴと同じですが、あくまでもこれは現メンバーということで、実際のレコーディングは、基本的にみさりんこと北辻みささんがヴァイオリンを弾いているようですね。
ライヴよりレコーディング重視の北辻さんらしく、楽曲本来の持つキャラを活かしきった非の打ち所の無いパーフェクトな演奏を聞かせてくれます。ライヴでのみさりんは、どの曲を演るときも、聴く側にまで極限の緊張感を強いるようなテンションの高さがあるんですが、レコーディングでは見事に曲のキャラに合わせてそのテンションをコントロールしていますねえ。

以下、各曲ごとにぐだぐだと感想を・・・
一曲目は最近のライヴでもよく演奏されていた曲で、川越さんの穏やかなピアノによる導入に始まり、四人による、比較的穏やかですがそれなりに緩急のあるアンサンブルが続く曲。チェンバーロックというより、むしろ「ロック」が外れた「チェンバー・ミュージック」そのものでありながらも、メロディラインといくつかのブレイクが大山ミュージックを強く感じさせる、メジャーデビューアルバムの一曲目に「名刺代わり」として(適度に)一発カマすのには最適と思えるものです。
二曲目、NTT東日本のLモード(あーそんなのあったよね!懐かし!てか死規格だな、都電はE電!とかと同じ、いやちょっと違うか)のCMソングとして30秒の曲として作ったもので、彼ら(というか旧アストゥーリアス時代)の代表曲の一つ『Ryu-Hyo(流氷)』をイメージさせる穏やかな「癒し系」と呼ぶに相応しいメロディ、この序盤のメロディがCMに使われた部分ですが、これがライヴの度にどんどん長くなり、所謂プログレ色が強まっていった結果がこのアルバムに収録されているヴァージョンです。俺個人としては、この曲はアコアスのベストチューンですから、これがアルバム収録されたことが一番嬉しいですねえ
三曲目、「べにこう」と読みます。これは吉祥寺スターパインズカフェでの、北辻・藤本のヴァイオリニストのダブルキャストでのライヴのときにはヴァイオリンとピアノだけのデュオで聞かせてくれた曲ですが、なんと今回びっくりのヴォーカルチューン。さすがにメジャーレーベルからのリリースということで、一曲くらいヴォーカル入りもなくちゃ!みたいなことをヨウさまが書いていますがね、それならもうちょっとこう、一般的に知名度の高い人を使ってるのかと思ったら同じゲーム音楽村(もしくはアニソン村)の住民いとうかなこですかそうでつか。
四曲目は沼袋のプログレ祭でも演った曲。かなり速い曲で、生ヴァイオリンもクラリネットも、温かみのある穏やかな音を出す楽器、というイメージとは正反対の、スピーディかつクールで実にかっこいい演奏を聴かせてくれます。ヴォーカルチューンとか入れて一般受けを狙うのはいいですが、こんな曲を堂々と収録してちゃ努力が無駄になるというか、これこそがファンの求めるものではあるんですが。とにかくかっこいいです。まさにチェンバーロックで、これをチェンバーロックと言わずして何をチェンバーロックというんだ、という。
五曲目はクラシックの名曲を繋げたメドレー。かなり笑えるアレンジに仕上がっています。このままライヴで聴いたら手を叩いて笑うところですか。去年の夏に大阪で見た高円寺百景の「クラシック・メドレー」を思い出しましたよ。クラシックのカバーとしてはアレに匹敵する「バンドの持つ特色を活かしきった選曲とアレンジ」ですよこれ。いや生来「生真面目」が服着てステージでギター弾いてるような大山さんが、果たして聴く側に「笑い」を期待したのかどうか甚だ怪しいところではありますが、もう実に彼ららしいアレンジと選曲に、俺は勝手に大笑いしています。ちなみにここでもメジャーレーベル発売を意識したのか、今年の2月に荒川静香で一躍有名になったプッチーニの『トゥーランドット』で締め括られます。
六曲目は、ちょっとした箸休めともいうような穏やかな曲です。この曲などを聴くと、「癒し系プログレ」という呼び方もむべなるかな、という気がします。なによりもかおりんの息継(ry
    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)
七曲目は、かつて「Tempters of Providence」とも呼ばれていた、これもライヴではお馴染みの名曲で、かおりんのクラリネットとみさりんのヴァイオリンによるダークでハードなフレーズの応酬はこのアルバムの白眉です。
八曲目は多分俺はライヴでも聞いたことがない曲。ある意味アストゥーリアスの世界観とちょっと離れた、かなりヴァラエティに富んだアレンジで飽きさせませんが、逆にアレンジの楽しさで聞かせるだけで、楽曲本来の持つパワー的にはこのアルバム中で一番弱いという印象。
九曲目は、キング時代の旧アストゥーリアスの代表曲の一つでもあるローガス。名曲ですがこれをアコースティック編成用にアレンジするのはかなり難産だったようで、彼らのサイトにある過去のレポート群を読むと、この形になるまでにかなり四苦八苦した様子が窺い知れます。とはいえ、出来上がったのは見事なまでにアコースティックでありながらロックしており、これも国産チェンバーロックの代表的楽曲の一つと言っていいでしょう。
十曲目は、吉祥寺スターパインズカフェでのライヴでもアイリッシュ・ハープの坂上真清を加えて演奏された曲。今回アルバムにも参加し、アイリッシュ・ハープの独特の音色を聞かせてくれます。楽曲も坂上さんをフィーチャーし、かなりケルト色の強いものになっています。
十一曲目は、前作ミニ・アルバム『Bird Eyes View』一曲目に収録されていた、アコアスの代名詞とも言える名曲。今回、新録した訳ではなさそうですが、新たにミックスダウンし直し、メジャーレーベルから再度世に問う、といった感じでしょうか。いや名曲だわこれは何度聴いても。新ミックスは、やっぱり名のあるエンジニアがやったからか、若干音の奥行きが深まった感じがします。
最後の曲は、またまたケルト色が強いというか、100%ケルティック・トラッドです。ゲーソンの女王いとうかなこが再度参加し、スキャットを聞かせますが、これだけはヨウ様の「ほれ、こんなんもやろうと思えばできます」的なものを感じるのは俺だけかね?まあボーナス・トラックみたいなものと思いましょう。

とまあ、既発曲・未発表曲・新曲を交えた60分超のフルレンス・アルバム。ライヴを見るたびに新作アルバムが待ち遠しかったファンにとっては、砂漠のオアシス状態ですね。えぇ、iPod nanoに入れて聴きまくりですよ。また晩秋の寒空に合うんですよこれが。レコ発ライヴも行きたかったなあ。レコ発ツアーってことで広島に来ねぇかなあ。来ねぇだろぅなあ。あああ。てか来てくだちいおながいしますm(_ _)m

<追>
一部、某所よりのご要請に基づき表現を削除及び改変しますた。

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タグ : ACOUSTIC_ASTURIAS Marching_Grass_On_The_Hill プログレ 大山曜 筒井香織

7月15日(土)から三日に亘り、プログレ・オールスターズなるイベントが、沼袋のサンクチュアリというライヴハウスで行なわれました。
俺が行ったのは15日、「Outer Progressive」と名づけられた日。
出演は、Pochakaite Malko(ポチャカイテ・マルコ)Asturias(アストゥーリアス)。←※リンク先は音がでます注意!ってかほんとはリンクはこっちのほうがいいかも。

実は、このイベントに行くか、それとも7/23の初台DoorsでのKBBの凱旋公演に行くか、悩んでたんですが、翌日のERAも見られるという点と、もう一つ、久々にアストゥーリアス、しかも新メンバーのお披露目があるということで、この週末を選んだわけです。

アコースティック編成のアストゥーリアスが活動するきっかけになったともいえる、ヴァイオリンの北辻みささんですが、こちらにあるとおり、正式に脱退となったようで、個人的には残念なことです。
北辻さんと、ピンチヒッター役の藤本さんが競演することになった吉祥寺SPCでのライヴについては、このblogでも以前に取り上げましたが、残念ながら藤本さんと北辻さんのプレイヤーとしての力量差をまざまざと見せ付けられたものになり、結果として藤本入りアストゥーリアスへの興味が徐々に無くなるきっかけにもなったものでした。
そのエントリにも書いたとおり、バンドという形態をとっていたとしても、あくまでもアストゥーリアスはリーダーでもある大山曜さんのユニットであることから、よほど人前に出せないようなミュージシャンでも起用しない限りは、一人のプレイヤーが変わったくらいでは、音楽性や魅力が激変するものでもないんですね。
事実、藤本入りアストゥーリアスも、『大山プロジェクト』として必要にして十分以上の魅力は持っていたんでしょうが、如何せん、北辻さんのプレイヤーとしての力量が、あまりにも桁外れだったのが、俺にとってはよろしくなかったようで。

そんな訳で、北辻さんの処遇について明言されないまま、藤本入りアストゥーリアスが海外や国内でライヴを重ねているのを横目に見ながらも、徐々にこのバンドへの興味が薄れていくのを寂しく感じていたのが、ここへきて北辻さん脱退と藤本さんの代打終了が公式にアナウンスされたのを知り、新しいヴァイオリニストを加えたこのバンドがどのような変化を見せるのか、というよりも、自分自身のアストゥーリアスへのリハビリ(←大袈裟)のつもりで見に行ったという感じでした。

結論から言うと、新しいヴァイオリニスト、伊藤恭子さん。

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